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ヨシザワ

「常若の国への誘い」

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ケルト系神話に登場する妖精の国「ティル・ナ・ノーグ(常若の国)」のイメージです。過去への憧憬が、現実と隔てられた恒久的な記憶の中で、今も息づくことを表現しました。人は折に触れてそこへ回帰し、またそこは人の原点でもあります。

外側パネル2枚は、光と闇の結合を描き、記憶を守る扉としました。中央パネル4枚は、四季をテーマとして取り入れ、記憶の持つ恒久的な時にも、様々な段階と循環が存在することを示しました。

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  とき  とびら      つき

​時の扉 ― 月 ―

パネル /アクリル絵の具、 油彩 

 はる                 かよ   じ

​春 ― いにしえの通い路 ―

パネル /アクリル絵の具、 油彩 

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 なつ      しんぴ    もり

​夏 ― 神秘の森 ―

パネル /アクリル絵の具、 油彩 

 あき     ち    ゆうぎじょう

​秋 ― 知の遊技場 ―

パネル /アクリル絵の具、 油彩 

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 ふゆ     むげん    

冬 ― 夢幻のアトリエ ―

パネル /アクリル絵の具、 油彩 

 とき  とびら    たいよう

​時の扉 ― 太陽 ―

パネル /アクリル絵の具、 油彩 

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ケルト系の神話に基づき、妖精の国の入り口とされる「フェアリー・リング」(妖精が集団で踊った後にできるキノコや草の輪)をモチーフにして、夜の世界を描いています。現実と幻想が触れ合う様子を、四大元素に見立てた妖精が踊り明かす姿によって表現しました。

橋・階段などの通路や、船・車などの移動手段を多く描き込みました。これにより、過去への旅の始まりと、記憶の旅が「行きて帰りし物語」であることを印象付けています。また、旅や理想郷に関する神話上のモチーフも描きこむことで、記憶という物語への導入を促します。

過去の記憶への探訪が、森の奥に秘められた宝を探すかのように、複雑かつ未知であることを表現しました。木立の中を覗き見るような構図を意識し、難解で意外な危険を孕む道のりであっても、そこにはかつて自分が歩んだ足跡と、自由な発想がひそんでいることを示します。

これまでの記憶が蓄積する様子を形にするため、「図書館・博物館」をモチーフとしました。また、公園の遊具をアレンジし、建材に見立てて描きこんでいます。これにより、蓄積された知や記憶が、思考の中で遊び道具となり、豊かな発想を育んでいくイメージを表現しました。

記憶が空へと羽ばたき、再び外の世界(=現実)へと現れ出ていく様子を、アトリエの窓から覗いた景色として描きました。アトリエという創作の場において、思考の中に留まっていた記憶が作品として具現化され、再度世界へと飛び立っていくことの可能性を表現しています。

《時の扉 ―月―》と同様「フェアリー・リング」をモチーフとし、昼の世界を描いています。日中の世界の様子として「現実」を意識し、竜に見立てたショベルカーや荒廃した山並みから、過去を振り返らない進歩の脅威を表現しました。《時の扉 ―月―》と合わせることで時の輪は閉じられ、その内に「常若の国」が完成します。

解説動画

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